トイレに流せる猫砂なのにつまった!原因と解消方法は?

トイレに流せる猫砂を使用していたら詰まってしまった」とのお声を耳にすることがあります。

ペットショップやホームセンターなどで市販されている猫砂の大半は「トイレに流せる」タイプであり、パッケージにもその旨が記載されています。

それにも関わらず、トイレに詰まってしまうのは一体どういうことでしょう?

もちろん、誤った使用法をしているわけではありません。

この記事では、トイレに猫砂が詰まったときの原因と対策を解説しますので、ぜひ参考にしてください。

猫砂「トイレに流せる」はウソ!?つまりその原因とは?

トイレに流せる」とパッケージに記載があるのにトイレに詰まってしまったら、「不良品なのでは?」と思わず疑いたくなります。

しかし、流せるタイプの猫砂でもトイレに詰まる例は少なくありません

厳密にいえば、猫砂はトイレに流せるように作られてはいるものの、いくつかの条件でつまりやすくなることがあります。

この章では、猫砂がトイレに詰まる原因を解説します。

大量に猫砂を流した

猫砂を大量に流すと、トイレのつまりが生じる可能性が高まります

猫砂は、水分を含むと膨張する特性をもっています。

膨張した後に固まって粘り気をもつため、大量に流すと排水路で大きな塊になり詰まってしまうのです。

どの程度の量を流すと詰まってしまうのかはケースバイケースですが、目安として1日に3回分の猫砂を流すとつまりのリスクが高くなります

さらに、猫砂の大きさや固まりやすさも重要ポイントです。

大きな固形の猫砂はそのまま流すと詰まりやすいため、細かく砕いてから流しましょう。

猫のうんちを一緒に流した

トイレに排せつ物を流すことは問題ないと思われるかもしれませんが、猫のうんちはトイレに詰まりやすいという特徴をもっています。

猫砂を処分する際には、砂とそのほかのものとを丁寧に分別しましょう

猫のうんちが詰まりやすい理由は、以下の2つの理由によるものです。

  1. 猫のうんちは、水に溶けにくい
  2. グルーミング(毛づくろい)によって飲み込んだ毛が混ざっている

被毛は、水に溶けないことに加え、ほかのゴミなどを集めてしまうため、詰まりやすい特徴があります

トイレだから排せつ物を流すのは問題ないと考えてしまいがちですが、猫のうんちはトイレに捨てずに自治体のルールに沿って処分しましょう。

猫のうんちは、「燃えるゴミ」として処分するように規定している自治体が多いですが、お住まいの地域によって異なります

水に溶けにくい(溶けない)猫砂を使用した

「トイレに流せる猫砂」のなかにも、水に溶けやすいタイプのものと溶けにくいタイプのものがあります。

また、そもそも「トイレに流せないタイプ」の猫砂もあります。

猫の飼い主さんが理解すべき点は、猫砂には4つのタイプがありそれぞれ特徴が異なるという点です。

【紙】
軽くて水に溶けやすいという特徴があります。トイレに流れないタイプのものもありますが、大半は流せるタイプのものです。軽くてゴミとして処分する際にも環境の負荷が少ないため、使い勝手の面でも処分のしやすさの面でもすぐれています。
水分に反応して膨張して固まる特性があるため、トイレに処分すると詰まるリスクはあります。
【おから】
自然の原料であるおからで作られており、軽くて燃やせるという特徴があります。大半がトイレに流せるタイプです。ゆるやかに固まるという特徴があるため、トイレに流す際には少量ずつ、しっかり水を流すようにしましょう。
【木】
天然のひのきなどのおがくずを原材料として作られています。メーカーや商品にもよりますが、安全性にすぐれており使い勝手がよいという特徴があります。トイレに流せるタイプのものもありますが、粒の細かいタイプのものは散らかりやすいというデメリットもあるため、使用時には気をつけましょう。
【鉱物(シリカゲルなど)】
消臭能力の高いものなど、機能性に優れたものが多いです。ただし、トイレに流せないタイプのものが多いので、購入の際にはパッケージをよくチェックしてから購入しましょう。また、環境への負荷なども注意すべきポイントです。

上記の特徴から、トイレに流せるタイプのものを選びたい場合には、紙・おから・木の猫砂から選ぶことになります。

細部の特徴や機能は商品ごとに異なるため、パッケージやホームページなどで確認してください

排水管や排水路が劣化している

排水管や排水路の劣化は、詰まりやすさに直結します。

具体的なケースとしては、以下の例が挙げられます。

  • 管自体が劣化して隙間や小さな穴ができており、詰まりやすくなっている
  • 排水路の勾配が緩くなり流れが悪くなっている

劣化した配管に猫砂を流すと、本来は停滞することなく流れるハズだったものが滞り、猫砂の特徴によりその場で固まってしまいます

トイレに流せる猫砂が詰まったら?

トイレに流せるものとして認識していた猫砂が詰まったときには、焦りを感じる方が多いでしょう。

この章では、猫砂が原因でトイレが詰まってしまったときの対応方法を解説します。

塩を流す(軽度な場合)

猫砂が詰まったときの有名な対策方法は、塩を流す方法です。

結論としては、軽度な詰まりなら塩で対応できる場合があります

塩で猫砂の詰まりが解消できる理由は、化学反応により猫砂の膨張を抑えられるためです。猫砂は、水と反応して膨らんでゆっくりと固まるのですが、膨張を抑えれば固まらずにほぐれやすくなります。

塩をそのままトイレに流すだけなのでとても手軽な方法ですが、注意点があります。

配管へのダメージの問題です。

塩は大量に使用すると金属にダメージを与えます。

ご家庭のトイレ機器や排水路には金属は使用されていないものの、地中の配管などは金属が使用されている場合もあります(最近は金属製の配管から非金属のものに切り替えられている傾向がありますが、金属の配管もまだ残っています)。

仮に金属が使用されていたとしても、ご家庭で使用する程度の塩分量で大きなトラブルが生じるリスクは高くありません。

しかし、塩を排水として流すことはあまり望ましいことではないことは頭に入れておくとよいでしょう。

また、塩分は油分と混ざると固まって配管を詰まらせることもあります。

以上のことから、気軽に塩を使用するのはあまりオススメしません

ラバーカップによる対応

猫砂によるつまりに対しても、ラバーカップは効果的です。

ラバーカップは、ご家庭でのトイレつまりの大半の状況に対して有効なので、万能な対処法であるといえます。

ご家庭にラバーカップがあるご家庭では、まずラバーカップを試してみるとよいでしょう。

ラバーカップの使用であれば、トイレ機器や排水設備への負荷などのデメリットもありません。

ただし、ラバーカップを使用してつまりが解消しても短期間でつまりを繰り返す場合には、排水路にて猫砂が固まってつまりやすくなっている状況が考えられます。

また、猫砂の膨張する性質から、大量の猫砂が詰まってしまったときには、ラバーカップでは太刀打ちできません。

水回り修理業者に依頼する

確実に猫砂によるトイレつまりを解消するための方法は、水回り修理業者に依頼することです。

ラバーカップでは対応できない症状であっても、専門の水回り修理業者なら短時間で解決できることも珍しくありません

水回り水道修理業者は、トイレ・お風呂・洗面所の排水つまりや水漏れなどのトラブル全般に対応している業者です。

業者によってサービス内容は異なりますが、なかには年中無休24時間対応でスピード対応を受け付けている業者もあります。

関連:トイレ修理業者の安心できる選び方とおすすめ業者

水道修理業者の料金・時間の目安

水道修理業者の依頼費用は、症状や状況によって異なります。

猫砂によるトイレのつまりの場合の目安は、比較的な軽度な場合は5,000円~、トイレの便器の着脱が必要な場合には15,000円~です。

所要時間の目安は、依頼から駆けつけまでに30~60分・作業時間が30~120分です。

時間に関しても、業者の体制・混雑状況・詰まりの程度などによって異なります

水道修理を選ぶ際の注意点

水道修理業者を依頼する際に注意しなくてはならないのは、高額請求などの消費者トラブルです。

緊急時には、早くトラブルを解消することを意識するあまり確認事項がおろそかになりがちです。

また、そのような消費者心理につけ込もうとする水道修理業者も存在します。

  • 価格が分かりやすく案内されている
  • 作業前に見積もりや作業内容を提示する
  • 見積もり後の無料キャンセルに対応している
  • 口コミ・評判がよい
  • 保証制度が整っている
  • 対応が丁寧

上記のポイントを確認して、信頼できそうな業者に依頼しましょう。

また、依頼した水道修理業者が強引に工事を進めようとしたり、高額な費用を請求したりする際には、安易に契約しないことも重要です。

猫砂のトイレつまりを防ぐための日常的な対策とマナー

猫砂のといれつまりを防ぐためには、日常的な対策とペットを飼育する上でのマナーも重要です。

この章では、4つのポイントを解説します。

トイレに流す際には先に水を流す

トイレで猫砂を処分する際には、先に水を流しておくと詰まりにくくなります。

手間をかけることなく実践できる方法なので、トイレつまり予防としてぜひ試してください。

特に最近のトイレ機器は節水性能により流水量が抑えられていることもあるため、猫砂を流す前と後にしっかりと水を流すことが重要です。

流す前にうんち・毛玉・ゴミなどを分別する

トイレに猫砂を流す場合は、丁寧な分別が必要です。

うんち・毛玉・ゴミなどをできるだけ丁寧に分別し、分別したものは自治体のルールに従ってゴミとして処分しましょう。

また、猫砂のかたまりが大きいと詰まりやすいので、大きさにも注意しましょう

多頭飼いのご家庭や集合住宅ではゴミとして処分がオススメ

猫の飼育環境・状況も猫砂の処分方法に影響する場合があります。

例えば、多頭飼いをしているご家庭では猫砂の使用量が必然的に多くなるため、トイレに流していると詰まりやすくなります。

また、集合住宅にお住まいの方についても注意が必要です。

最近では、ペット可のマンションなども増えていますが、万が一マンションの排水にトラブルが生じてしまった場合はご自宅以外にも迷惑をかけることになります。

したがって、多頭飼い・集合住宅に該当される方は、トイレに流せるタイプの猫砂を使用していてもゴミとして処分されることをオススメします。

自治体の猫砂処分方法の案内に従う

自治体のなかには、猫砂の処分方法について具体的な方法を指定・推奨している地域もあります

猫砂の選び方や処分方法に関しては、自治体の案内に沿って対応しましょう。

猫砂処分の案内は自治体によってさまざまなので、いくつか具体例を紹介します。

〇可燃ゴミとして処分すべき

  • 東京都中野区
  • 佐世保市
    佐世保市では、猫砂をトイレに流す際の注意事項も記載されています。
  • 東京都三鷹市(紙製のトイレを推奨)
    紙製の猫砂が推奨されています。
  • 東京都八王子市
    できるだけ小分けにして処分するように注意喚起されています。

〇一部不燃ゴミ・粗大として処分すべき

  • 山口県山口市
    鉱物系の猫砂は「燃やせない」ゴミとして処分
  • 静岡県浜松市
    鉱物系の猫砂は、「粗大」ゴミとして処分

全体的に、種類に関係なく可燃ゴミとして扱う自治体が多いものの、特に鉱物系の猫砂については異なる処理方法をしている自治体も見られます。

大半の自治体はトイレに流すことについては言及していませんが、禁止事項が記載されていないかぎりはトイレに流すこと自体は禁止されていないと考えても問題ありません

まとめ

猫砂は、「トイレに流せる」タイプであっても詰まることがあります。

原因は、猫砂が膨張してかたまりになる性質を持っていること・猫のうんち・毛などが混ざっていること・トイレ設備が劣化していることなどが考えられます

処分の際に丁寧に分別したり猫砂を大量に流さないように注意したりすることで詰まるリスクを軽減することはできますが、トイレに流さずにゴミとして処分した方がよいケースもあるでしょう。

万が一詰まってしまったら、塩を流すかラバーカップで対応することで対処できます

ご自身で解決出来ない場合には水道修理業者に依頼すると確実ですので、自分で対応が難しいと感じた際は速やかに依頼するようにしましょう。

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